直営店の若者社員たちは、毎日顧客に虚偽の広告を伝えながら心を痛めています。お客様に対して「40%アップ」の誤解を招く広告を使わざるを得ない状況で、心の中ではその嘘が苦しみとなって押し寄せます。「この金はどんな金でも同じだ」と自分に言い聞かせることもありますが、やはり心の奥底では「本当は違う」と感じる瞬間があるのです。もしも家族や友達にこの仕事を見せたらどう思われるだろうか。自分が詐欺に加担しているという罪悪感に悩む日々は続いていきます。

 
「楽して稼ぐ」のは一見簡単に見えますが、心を痛 め続けることになります。誤解を招く広告で集客し、実際の買取金額は広告の内容と全く異なる。それに悩みながら接客をしている若者社員たちは、いつしか自分を欺くことに耐えきれなくなっていきます。「この方法が本当に正しいのか？」という疑問が頭をよぎり、信じられなくなっていく。楽して稼ぐ金が果たして本当に同じ価値があるのか、疑問を抱きながら働いているのです